気功は治療に入りますか?麻央 悪化の原因?

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2017.06.25
週刊新潮(6月29日発売)の報道によると、小林麻央さんの適切な乳がん治療の障害となったのは気功……手から波動が出るタイプの気功だった模様です。

当ブログでも、麻央さんの乳がんが確定した2014年10月以降の動向に関心を寄せていました。可能性としては、非標準療法あるいは放置のいずれかではないかと推測していました。

気功と聞いてまず思ったことは、これは非標準療法だろうかそれとも放置だろうか、ということです。気功は東洋医学に分類されるのでしょう。だとすれば非標準療法、民間療法、代替医療といった分類になるのかもしれません。しかし、その気功が手をかざすだけなのだとしたら、(効く効かないはひとまず考えないとしても)物理的にも生理的にも何の影響もない、つまり何もしていない、に等しいのではないかとも思えます。だとすると、これは放置に分類されるのでしょうか?

「補完代替医療」が正しい呼び方

ひとくちに非標準療法といっても、そこに分類されるアプローチの水準はさまざまです。医療の中で科学的根拠があるものでも、まだ標準治療として認知されていなければ非標準治療と呼ばれます。また、そもそも医療でさえないものも非標準治療に数えられることがあります。こちらは民間療法や代替医療などとも呼ばれています。

このような非標準治療、中でも医療でさえない民間療法は、現代医学から見向きもされないもののように思われるかもしれませんが、実はそうではありません。民間療法は、厚生労働省がん研究助成金を使って真面目に研究されています。そこでまとめられた「がんの補完代替医療ガイドブック」を見てみましょう。

まず、麻央さんが行っていたかもしれない気功は、公式には非標準療法、民間医療という言い方ではなく、「補完代替医療」(コンプリメンタリー・オルターネイティブ・メディシン:CAM)と呼ばれるものであることを押さえておきましょう。

米国の国立補完代替医療センター(NCCAM)の定義によれば、補完代替医療とは「現段階では通常医療と見なされていない、様々な医学・健康管理システム、施術、生成物質など」 のことです。気功もこれに含まれます。

気功は補完代替医療のひとつ「エネルギー療法」だった

補完代替医療にはどのような種類があるのでしょうか。前述のNCCAMでは次のように分類しています。

代替医療体系

東洋伝統医学やアーユルベーダなど

精神・身体インターベンション

心理・精神療法。瞑想、祈り、芸術療法など

生物学に基づく療法

ハーブ、ビタミン、ミネラルなど

整体や身体を基礎とした方法

マッサージ、指圧、整骨療法など

エネルギー療法

気功、レイキ、電磁療法など

この分類の中に気功を見つけることができますね。気功は「エネルギー療法」に分類されます。

どうしても気功で治したいとき、どうすべき?

乳がんを気功で治す、と聞くと「そんなバカな!」と思われるかもしれませんが、がんが進行してしまったとき何かを信じたくなる気持ちを否定することはできないでしょう。

また、医師の側でも、補完代替医療を試したいという患者の気持ちを頭ごなしに否定すべきではないと考えられています。「がんの補完代替医療ガイドブック」においても、たとえ科学的根拠に乏しい治療法だとしてもそのほとんどに対して「容認」または「容認して経過観察」という判断をしています。痛みや副作用に対するマッサージなどは場合によっては推奨されることもあります。

つまり、どういうことかというと、気功などの補完代替医療を行うことは、現代医療との決別を前提としないということです。現在の主治医との関係を保ったまま取り入れることができます。場合によっては標準的な治療を調整してでも、患者が希望する補完代替医療が行えるように協力してくれる医師もいるかもしれません。

ガイドブックでは、「補完代替医療に関心があるとき確認すべきこと」として次の4つを上げています。

1.その補完代替医療を受けることは、あなたにとってどのようなことでしょうか。
2.あなたの体の状態をよく知っている医師、看護師と相談しましたか。
3.補完代替医療に関心があることを、医師(主治医)や看護師に知らせましたか。
4.関心のある補完代替医療について、十分情報を集めましたか。

以上を実行し、安全に両方の治療を続けるのが理想的です。

なお、ガイドブックによれば、欧米の先進国においては、がん患者の40~60%が補完代替医療を利用しているそうです。そして、主な利用目的はがんに伴う痛みや心理的不安の軽減だと言います。ところが、日本においては補完代替医療に対してがんの進行抑制や延命効果といった直接的な治療効果を期待する傾向があるそうです。補完代替医療が社会的にそれほど認められておらず、その反面、ハマる人は極端なハマり方をしてしまうのかもしれません。

さて、小林麻央さんと海老蔵さんの話に戻りましょう。気功を試してみたいということ自体は良いと思います。ただ残念なのは医師との関係を断ってまでこれに専念したふしがあること。現代医療と両立しながら同時に気功もやる、という手はなかったものでしょうか。そうすれば、決してメインの治療とすることなく、気功にもそれなりの出番があったはずです。

仮に週刊新潮の報道が事実だとして、私たちが麻央さんと海老蔵さんの経験を踏まえてすべきことは、「そら見たことか、非標準治療などをしているからだ!」といって、補完代替医療を全否定することではないでしょう。むしろ、現代医療の内に補完代替医療を宥和させ、本来あるべき役割(苦痛や不安の軽減)を与えることで過度な期待が寄せられる対象ではなくしていくことだと思うのです。

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