「てんかん」発作に出会ったとき、やってはいけないこと

「てんかん」の発作が話題になることがあります。たまたま発作の場面に居合わせたとしたらどうしますか? やるべきことの前に、やってはいけないことを知っておくことが大切です。

やってはいけないこと

慣れない発作の場面に居合わせ、良かれと思ってとった行動が間違いというケースがあります。次に挙げる対処は間違いなので注意しましょう。

・大声で呼びかける
・口にものをくわえさせる
・身体をゆすったり、叩いたりする
・抱きしめる

てんかんの発作がいつ終わろかは分かりません。また、何らかの対処によって発作の終わりを早めることもできません。発作は時間が経てば必ず終わります。基本的には終わるのを待つことしかできません。発作自体によって生命に危機が及ぶケースはまれです。ほとんどの場合、救急車を呼ぶ必要もありません。発作が5~10分以上続くとき、意識が無いまま発作を繰り返すときは、「重積状態」と呼ばれる危険な状態の可能性があるので救急車で医療機関に搬送します。

危険物を遠ざけて見守ること

重要なのは、発作をどうにかしようというのではなく、発作の最中に周囲の物にぶつかったり、高いところから落ちたりするのを防ぐことです。近くに大きな段差や危険な機械、水や火などがないか確します。患者が身に着けているメガネ、ヘアピン、コンタクトレンズなどが外れないかどうか、外れている場合は後から回収できるように備えておきます。

激しい発作で窒息や舌を噛む心配があるときは、下あごに手をあてて上方に押し上げ、気道を確保します。何かものを噛ませるというのは、昔広まった間違った対応です。指を噛まれることもあるので絶対にやめましょう。てんかんの発作に出会ったら、自分自身が慌ててしまわないことが一番大切です。

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