アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ選手が、クラブワールドカップ準決勝を欠場し、20日の決勝戦も危うい状況であることが分かりました。原因は「尿管結石」だそうです。ここでは、「切らずに」尿管結石を治療できる対外衝撃波結石破砕術(ESWL)という治療について見てみましょう。
尿路結石とは?
尿路結石は泌尿器科の外来で最も頻度の高い病気だそうです。腎臓から尿道までの尿の通り道を尿路といい、ここに結石という塊ができるのが尿路結石です。結石の9割以上はカルシウムを含むカルシウム結石といわれています。結石によって尿の流れが妨げられると腰や下腹部の強烈な痛み、吐き気や嘔吐といった症状が出ます。
直径6mmまでの大きさであれば自然に排出されることが期待できます。治療の対象となるのはそれよりも大きい結石です。対外衝撃波結石破砕術(ESWL)は体の外から衝撃を与え、結石を細かく砕く治療法で、保険適用となっています。
約10万円の治療「対外衝撃波結石破砕術」(ESWL)
対外衝撃波結石破砕術(ESWL)は、装置の中で水蒸気を爆発させて衝撃波を生み出し、3000~5000発の衝撃波を結石にぶつけることができます。装置によって衝撃の大きさは異なり、衝撃が大きいほど結石を砕く確率は高くなります。しかし、体への負担も大きくなり、痛みを伴うため、衝撃の大きい装置を使うときは半身麻酔を行います。衝撃の弱い装置の場合は麻酔の必要はありません。
対外衝撃波結石破砕術(ESWL)は保険適用のため、3割負担で治療を受けられます。しかし、それでも約10万円の治療費がかかります。この費用は入院1か月の高額医療費を越えているため申請すれば払い戻しを受けられるそうです。