作家・野坂昭如さん死去~「心原性脳塞栓症」は再発率の高い脳梗塞~

直木賞受賞作「火垂るの墓」や童謡「おもちゃのチャチャチャ」の作詞で知られる作家の野坂昭如さんが12月9日に自宅で意識を失い亡くなられました。野坂さんは2003年5月に脳梗塞に罹って以来、リハビリと療養を続けていました。

一度脳梗塞をはじめとする脳卒中に罹った人は、再び同じ種類の脳卒中を発症する「再発」の可能性があるので注意が必要です(生命が脅かされる「二次性頭痛」とは?)。特に、野坂さんの脳梗塞は「心原性脳塞栓症」という特殊なタイプ。心原性脳塞栓症は他の脳血管障害に比べて再発率が高いという特徴があります。

心原性脳塞栓症は再発率が高い

日本人の脳卒中の発症と再発に関し、1961年から32年間の追跡調査が行われました※。これにより病気のタイプごとに1年後、5年後、10年後の再発率に違いがあることが分かりました。

《脳卒中の累積再発率》
疾患名    /1年後   5年後   10年後
脳梗塞     10.0%       34.1%           49.7%
脳出血              25.6%          34.9%           55.6%
くも膜下出血 32.5%          55.0%           70.0%

脳卒中には大きく分けて脳梗塞(サービス業の女性に「脳梗塞」による突然死の危険!? その理由とは?)、脳出血、くも膜下出血の3種類があります。この中で比較すると脳梗塞の再発率は低めであることが分かります。しかし、脳梗塞の中にもタイプがあり、タイプによって再発率が異なります。

《脳梗塞の病型別累積再発率》
疾患名         /1年後   5年後   10年後
アテローム血栓性 14.8%          42.0%           46.9%
ラクナ梗塞         7.2%    30.4%        46.8%
心原性                  19.6%           42.2%           75.2%

アテローム血栓性というのは、脳の太い血管が詰まる脳梗塞の一般的なタイプです。ラクナ梗塞は、脳の太い血管から枝分かれした細い血管が詰まるタイプ。そして、心原性は心臓を原因とする特殊なタイプで、脳梗塞の中で再発率が最も高くなっています。特に10年後の再発率は75.2%で、全ての脳梗塞、さらには脳卒中を含め最も高い値であることが分かります。

※Hata J, et al: Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study.J Neurol Neurosurg Psychiatry 2005

心臓の「血栓」が原因になる心原性脳塞栓症

心原性脳塞栓症とは、心臓や頸動脈の太い血管に「血栓」という血の塊ができ、これが血管を通って脳に移動して脳の血管を詰まらせてしまう病気です(怖いのは血栓! 5つの危険因子とは?)。大きな病巣ができる傾向があり、症状が重くなりがちです。また、上で見た通り、再発率も高くなります。

「心原性」という名称からも分かる通り、このタイプの脳梗塞に罹る人は心臓にも問題を抱えています。例えば心房細動、心筋梗塞、リウマチ性心臓弁膜症、心筋症などが考えられます。

野坂さんの脳梗塞は再発率の高い心原性脳塞栓症というタイプでした。そして、この病気の性質上、心臓にも何らかの不安材料を抱えられていた可能性があります。報道によれば野坂さんの死因は心不全とされています。療養中も雑誌のコーナーを担当するなど、最後まで表現を続けた野坂さんのご冥福をお祈りいたします。

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