ほしのあき 夫が落馬で大怪我
ほしのあきの夫、三浦皇成騎手は8月14日の札幌競馬で落馬。危険な落ち方をして負傷し、現在は手術を終えてリハビリを行っているそうです。
三浦皇成騎手のケガの重さと多さが、落馬というものがいかに危険なのかを物語っています。肋骨骨折、肋軟骨骨折、骨盤骨折などの骨折、さらには気胸、副腎損傷といった内蔵へのダメージ……。
中でも骨盤骨折というのが気になります。肋骨は折れやすい骨です。肋軟骨骨折もスポーツ中のケガとしては珍しくありません。しかし、骨盤というのは骨の塊で非常に丈夫な部分。ここが折れてしまう骨盤骨折とはどのようなものなのでしょうか。
三浦皇成騎手の骨盤骨折は交通事故なみか!?
三浦皇成騎手が負ってしまった骨盤骨折とはどのようなものなのでしょうか。
日本整形外科学会HPの「骨盤骨折」の項目には次のようにあります。
・交通事故、墜落外傷等の大きな外力が加わった時に起こる
・座れない、体を動かせない等の激痛を伴う
競走馬は時速60キロで走るといいますから、自動車とほとんど変わりません。その上、落馬は自動車事故のように車のボディが衝撃を吸収することもなく、高いところから地面に直接叩きつけられてしまいます。交通事故、墜落外傷に匹敵する外力が加わるのもうなづけますね。
骨盤には、足の付け根の骨(大腿骨頭)と骨盤側の骨(寛骨臼)が接する股関節があります。骨盤骨折の中でも股関節内の骨折のことを寛骨臼骨折といい、それ以外を骨盤輪骨折といいます。
骨盤骨折で後遺症が心配なのは寛骨臼骨折
寛骨臼骨折は関節内の骨折のため、治療においては骨を正しい位置に戻す整復が重要になります。骨が正しい位置になくても、いずれは骨がくっついて痛みが消えるかもしれませんが、後遺症のリスクが残ります。関節がずれたままだと、変形性関節症が進行する危険があります。変形性関節症は高齢者の膝や股関節に生じやすい疾患で、激しい痛みが出、治療のために人工関節置換術(自分の骨の一部を金属性のインプラントに置き換える手術)が必要になることもあります。
三浦皇成騎手の骨盤骨折が寛骨臼骨折と骨盤輪骨折のどちらなのかは分かりません。共通していえることは、手術を行うことで立ち上がったり、歩いたりといった活動を早期に始められるようになることです。このことはスポーツ選手には非常に重要です。三浦皇成騎手が手術を行ったのは、それだけ重症だったということもありますが、早期復帰に向けた強い意志によるものかもしれません。
報道によれば、「元気な様子で前向きにリハビリに取り組んでいる」とのこと。残念ながら長期離脱は避けられそうにありませんが、その先には騎手としての復帰を思い描いているに違いありません。再び颯爽と駆ける姿を見せてほしいですね。
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