自衛隊というと、厳しい訓練というイメージがあるのではないでしょうか。実際のところ、どの程度の体力が必要なのでしょう? もし、自衛隊に入隊できるだけの体力があれば、普通に社会生活を送る上では十分に自信を持ってよいレベルといえるはずです。
自衛隊体力検定の種目と基準
自衛隊には、全自衛官が毎年1回以上実施する「自衛隊体力検定」があります。検定種目は次の通りです。※1~3は全年齢、4~6は40歳未満が実施する種目
1)腕立て伏せ(2分間でできるだけ実施)
2)腹筋(2分間でできるだけ実施)
3)3000m走
4)懸垂(継続できなくなった時点で終了)
5)走り幅跳び(助走をつける)
6)ソフトボール投げ(重さ180gのソフトボールを投球)
気になるのは、それぞれの種目でどの程度の水準が求められるかです。自衛隊札幌地方協力本部は「入隊前に以下の基準に到達できれば概ね自衛官としての体力素養があると考えられます」として、次のような目安を示しています。
1)腕立て伏せ…25~35回
2)腹筋…33~40回
3)3000m走…15分20秒~16分20秒
4)懸垂…3~6回
5)走り幅跳び…330~360cm
6)ソフトボール投げ…36~41m
ソフトボール投げが厳しめなようにも思いますが、運動習慣のある人ならクリアーできる人は多いでしょう。
さらに上のレベルを見てみる
次に、さらに上のレベルについても見ておきましょう。航空自衛官を対象とした体力測定には、種目ごとに点数による等級を設けています。そして、1級が最高峰ランクとされています。求められる点数は年齢区分によって異なります。次に挙げるのは、15~24歳で1級をとるために最低限必要な記録です。
1)腕立て伏せ…82回
2)腹筋…80回
3)3000m走…10分38秒
4)懸垂…17回
5)走り幅跳び…510cm
6)ソフトボール投げ…60m
やはり先に見た、入隊前の目安とはレベルが異なります。スポーツに自信のある人でも、すべてをクリアーするの難しいはずです。なお、自衛官になるための試験種目に体力検査はないそうです。あくまでも健康体であることを確認するのが目的だからです。まずは、入隊前の目安がクリアーできれば健康といえるでしょう。1級がクリアーできるという人はいるのでしょうか?