大橋巨泉「がん」で集中治療室に入る原因、死亡率は?

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タレントの大橋巨泉さんが集中治療室に入っていることがわかりました。巨泉さんは既にがんと闘うことをやめ、緩和的な治療に移行することを発表していました。緩和治療にとって集中治療室入りは必須ではありません。集中治療室に入っているということは何かの事情があってのことと思われます。

がんで集中治療室に入る原因

1988~2002年の間に監視または集中治療の目的で集中治療室(ICU)に入った895名についてまとめた報告があります(日本集中治療医学会雑誌vol.14)。

これによると、集中治療室に入った原因は次の通りです。
・がん治療の合併症…44.2%(この内、術後合併症が34.3%、化学療法後合併症が9.4%)
・術後監視目的…32.9%
・慢性肺疾患・慢性心疾患…5.3%
・肺や心臓に新たに発生した急性疾患…9.9%
・がんの進展に伴う合併症(出血、穿孔、狭窄など)…7.7%

高い臓器不全の割合

がん治療にともない集中治療室に入った人は臓器不全の割合が高く、
・1臓器不全…32.6%
・3臓器不全以上…17.7%
となっています。

また、敗血症状合併率は18.8%となっています。

集中治療室での死亡率

集中治療を受ける患者の死亡率は29.5%でステージと死亡率との間に一定の関係は認められないものの、
ステージ3の死亡率が13.9%なのに対して、ステージ4の死亡率は32.8%となっています。

なかでも死亡率の高いのは敗血症合併症が見られる場合で、61.8%と高い割合となっています。

敗血症合併症は臓器不全の数と関係しており、
・1臓器不全…10%
・2臓器不全…28%
・3臓器不全…52%
・4臓器不全…65%
・5臓器不全…80%
・6臓器不全…83%
と、このように臓器不全の数が増えるほど敗血症のリスクが高まります。

巨泉さんがどのような理由で集中治療室に入ったのかは分かりませんが、積極的にがんと闘うことをやめたと発表していることを考えると、術後合併症や抗がん剤の合併症というよりは、がんの進展に伴う出血等の合併症や、心肺機能に関わる合併症の可能性もあると思われます。また、気になるのは、がんで集中治療室に入った人の約3割に見られる臓器不全で、問題となる臓器が多いほど敗血症のリスクが高まり、これが死亡率に影響を与えます。回復は難しい段階と報道されていますが、なんとかこうした事態が訪れないように願いたいと思います。

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