大橋巨泉「急性呼吸不全」 誤投与? モルヒネと死の関係

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タレントの大橋巨泉さんが7月12日、急性呼吸不全のため亡くなりました。巨泉さんはがんのため闘病生活を送っており、集中治療室に入っていたことが報じられています。

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病状が悪化した原因として挙げられているのが痛みを取るためのモルヒネの投与です。なかにははっきりとモルヒネの「誤投与」と報じられたケースもありました。その理由は巨泉さん自身が、「意識も薄れ、歩行もままならない体になった」原因をモルヒネのためだと考えていたからです。

死因は急性呼吸不全 …末期がん患者の3割以上は肺に転移

巨泉さんの死因は急性呼吸不全だそうです。がんで亡くなる場合の多くは臓器が機能しなくなる臓器不全だといわれています。呼吸不全ということは、肺機能の問題だったということ。さらに発表はされていませんが、複数の臓器の機能が低下する多臓器不全の可能性もあります。

巨泉さんは末期がんでした。治癒を目指す積極的な治療はすでに行っておらず、痛みを取り除く治療を受けながら生活していました。調子が良いときは退院して普通に生活することも可能でしたが、あくまでも緩和治療の一環としてであり、いつどんな不調が起きてもおかしくない状態。その意味で、集中治療室に入ってから急に悪くなったのではなく、元気そうに見えるときでさえ予断を許さない状況だったといえます。腫瘍による直接の影響、または体力低下による間接的な影響で臓器の機能が低下していったと思われます。

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心肺機能が低下し呼吸不全や循環器不全が起きると呼吸困難感、つまり息苦しさを感じます。末期がんの場合は、直接肺や心臓に問題がない場合でも呼吸困難感を感じることが多いのが特徴です。報告によれば、末期がん患者の32.6%は肺または胸膜に転移しており、その内の75%は呼吸困難を訴えるそうです。

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モルヒネは呼吸困難に有効

巨泉さん自身はモルヒネ投与を誤った選択だと感じていたようでした。モルヒネは非常に強い鎮痛効果を持っており、とりわけ呼吸困難に有効とされる薬です。モルヒネが呼吸困難にどのように作用するのかははっきりとは分かっていませんが、
・呼吸中枢に働きかけ、呼吸困難感の原因となる指令を抑制する
・低酸素に対する呼吸反射を軽減する
働きが関係していると考えられています。

さて、巨泉さんの死因は急性呼吸不全でした。ここから肺機能に問題があったこと、おそらくは呼吸困難感を伴っていた可能性が推測されます。だとすると、強い薬であるモルヒネの投与が必要だったのかもしれません。

巨泉さん自身はモルヒネによって意識面に現われた良くない作用を強調しましたが、一方で、モルヒネを投与しなかった場合よりも呼吸が楽になっていた可能性もあります。検証なしで「誤投与」と決めつけるのには問題があることになるでしょう。

モルヒネは有効に使うことで、痛みを緩和してQOL(生活の質)を高め、中には延命につながるケースもあるといわれています。「モルヒネを投与されたら終わり」「モルヒネの大量投与が死亡原因になる」ということはないそうです。

モルヒネが投与されるということは遠くない将来、死の可能性があったということ。間違いなくモルヒネは死と結びついています。しかし、投与によってそれを早めたのか、あるいは、遅らせていたのか、こればっかりは身近な医師でなければ分からないでしょう。当事者の証言だけで、モルヒネを悪者にするのは危険かもしれませんね。

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