平尾誠二 死因は胆管細胞がん
元日本代表監督・平尾誠二さんの死因は胆管細胞がんであることが親族のコメントによって明らかになりました。平尾誠二さんは昨年秋ごろからの胆管細胞がんとの闘病生活を経て、10月20に亡くなりました。
胆管細胞がんというのは、ちょっとめずらしい病名ではあります。しかし、「どこかで聞いたことがあるような……」という人も意外と多いかもしれませんね。
おそらくそれは、激ヤセして亡くなられた川島なお美さんの死因が胆管がんだったからではないでしょうか。川島なお美さんの死は、胆管がんを一躍有名ながんにしました。ところで、「胆管細胞がん」と「胆管がん」は似ていますが同じものなのでしょうか……少し気になります。
胆管細胞がんは胆管がんの1つ
肝臓から十二指腸までを流れる胆汁の通り道を胆管といいます。そして、ここにできるがんが胆管がんです。胆管は大きく2つに分類することができます。
1つは肝臓の中を走る胆管で、これを肝内胆管といいます。
そしてもうひとつは、肝臓の外を走る胆管で、こちらは肝外胆管といいます。
さて、平尾誠二さんの死因となったのは「胆管細胞がん」。実はこれ、肝内胆管の別名だったんですね。
胆管細胞がんは胆管がんと別のものではなく、前者は後者に含まれます。そして、川島なお美さんも肝内胆管がんでした。平尾誠二さんと川島なお美さんは同じがんだったということになります。
胆管がんの生存率
胆管がんの生存率は、下記のように非常に厳しいものです。
<全国胆道がん登録調査報告による生存率>
・全切除例
1年生存率……70%
3年生存率……37%
5年生存率……26%
・非切除例
1年生存率……22%
3年生存率……3%
(国分寺鈴木医院HPより)
平尾誠二さんは昨年秋から闘病ということですから、1年経つか経たないかといったところです。親族のコメントでは手術にふれていなかったので、手術は行わず化学療法などで治療していたのかもしれませんね。非切除の1年生存率は22%とのことなので、平尾誠二さんが手術を行っていなかったとすれば1年程度で亡くなってしまうのも決して珍しいケースでないことが分かります。19年にはW杯日本大会というビッグイベントが予定されています。その前に亡くなられてしまったことはとても残念ですね。