いっこく堂、手術は必要? 脳挫傷を伴う「外傷性くも膜下出血」とは

腹話術師のいっこく堂さんは3月20日深夜に意識を失い、顔面を強打して救急搬送されていましたが、その後、診断結果について新たに報道されました。

それによると、「外傷性くも膜下出血」と「両側前頭葉脳挫傷」とのこと。ほかにも頬、眼窩、鼻腔などの骨折も見られました。軽度とはされていますが、特に気になるのは脳に関わる疾患。手術が必要になる可能性はあるのでしょうか。

外傷性くも膜下出血は脳挫傷を伴う

頭蓋骨の中で、脳は硬膜、くも膜、軟膜の3つの膜に包まれています。くも膜下出血とは、くも膜と脳の間に出血が広がって脳にダメージを与える疾患です。

一般的にくも膜下出血は脳の血管の一部がこぶ状に膨らんで破裂しやすくなる「脳動脈瘤」(のうどうみゃくりゅう)が破裂することで起こります。この場合の死亡率は非常に高く、また、回復しても半身麻痺や言語障害といった後遺症が残りやすくなります。

(参考:元グラドル・川村ひかるさん「脳動脈瘤」の手術せず、破裂の確率はどれくらい?

くも膜下出血は頭部を強く打ちつけることでも生じます。この場合は外傷性くも膜下出血といわれ、軽度のものから重度のものまで段階があり、軽度であれば後遺症を残すことなく回復します。

外傷性くも膜下出血は頭部を打ちつけた際にできた脳の外傷が原因です。そのため、多くの場合、脳挫傷を伴って発症します。「挫傷」とは、外から見ても出血や骨折を確認できないが、内側の脳が損傷している状態。いっこく堂さんの場合は両側前頭葉脳挫傷と診断されています。両側前頭葉が障害されると、言語、精神状態、感情といった高次脳機能が損なわれることがありますが、いっこく堂さんの場合は、伝えられている症状から考えてそうした重い機能障害はないようです。

手術は行わず、自然に吸収されるのを待つ

外傷性くも膜下出血の場合、手術を行っても予後の向上を期待できないため、出血が自然に吸収されるのを待つことになります。

脳挫傷が原因で脳の圧力が高くなると頭蓋内圧亢進が引き起こされ、嘔吐や頭痛などの症状が現れます。頭蓋内圧亢進の治療には、頭蓋内圧降下剤や副腎皮質ホルモン薬による治療のほか、必要に応じて頭蓋骨を開いたままにして圧が上がらないようにする減圧手術や髄液を排除するための手術を行います。

いっこく堂さんにケースでは、外傷性くも膜下出血に対する手術は行われませんが、頭蓋内圧亢進が伴う場合はその可能性もあります。ただし、頭痛や吐き気といった症状は脳震盪によっても引き起こされ、いっこく堂さんの場合はこちらの可能性が高いと見られています。決して脳震盪を軽く見てよいというわけではありませんが、頭痛や嘔吐などの症状が頭蓋内圧亢進によるものでなければ負担の大きな外科手術が行われることはほとんどないといえそうです。

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