ダウン症など発見する「新型出生前診断」 違い、中絶率、 条件など

妊娠は喜ばしい出来事ですが、母親として心配になることがあります。お腹の赤ちゃんが無事に生まれてくれるかどうか、そしてできることなら健康な赤ちゃんであってほしいと願うのは当然ですよね。倫理的な問題も指摘されている出生前診断ですが、赤ちゃんに先天的な異常がないかどうか確認したいと思うのは自然なことなのかもしれません。近年新しい検査方法として話題になっているのが「新型出生前診断」(NIPT)です。ここではその特徴と、検査を受けられる条件について見てみましょう。

新型出生前診断とは

新型出生前診断とはアメリカのシーケノム社が確立した妊婦の検査のこと。日本国内でこの検査を実施している医療機関は限られています。その特徴はひとことでいうと、検査に伴う負担の少なさと、一定の精度の高さです。

これまでも出生前診断として羊水検査などが行われていましたが、羊水を検査するにはリスクもともないます。これに対して新型出生前診断は妊婦の採血だけで検査ができ、負担が軽減されます。

精度については、赤ちゃんのダウン症の罹患率が高くなる高齢妊娠35歳の場合で、約8割程度の発見率といわれています。決して低い精度ではありませんが、精度に関しては羊水検査の方が優れています。新型出生前診断が陽性となった場合は、羊水検査を受けるのが一般的です。

新型出生前診断は、高齢出産などリスクが高いといわれている人に対して、羊水検査など負担のかかる検査を受けるべきかどうかを判断するものといえます。新型出生前診断が陰性となれば、羊水検査を受ける必要はほぼないと考えてよいそうです。

新型出生前診断を受ける条件

新型出生前診断はもともと、赤ちゃんに先天的異常が生じやすいハイリスクの妊婦に対して行うものです。

条件には、
・出産予定時点で35歳以上となる高齢出産
・妊婦や配偶者に染色体異常がある
・過去に13トリソミー、18トリソミー、ダウン症の赤ちゃんを妊娠・出産したことがある
となっています。

新型出生前診断を行う病院グループ「NIPTコンソーシアム」(44施設が加盟)の報告によると、昨年12月までに469人に陽性反応が出たといいます(この中にはその後の検査で異常が見つからなかった人や、流産・死産となった人も含まれます)。そして、中絶を選択したのは334人、異常を承知の上で出産した人は12人だったといいます。検査によってお腹の赤ちゃんに異常があることを知り、妊娠の継続を選択できた人の内の実に96.5%が中絶を選択したことになります。

新型出生前診断は、ハイリスクとされる妊婦が少ない負担でお腹の中の赤ちゃんに先天的な異常がないかどうかを調べるのに有効な検査です。ただし、この検査は負担の少なく敷居が低いため、検査を受ける人の数が今後増えていくことが予想されます。そして、報告にもあるように、あらかじめ先天的な異常を知った人の大多数が中絶を選んでいます。検査方法として有益なのは間違いと思われますが、中絶が増えることの倫理的な問題も指摘されており、今後活発な議論が続けられることになりそうです。

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