キャシー中島さんの次女・勝野雅奈恵さんが第1子を妊娠しました。勝野さんはこれまで3回流産した経験を語っています。
稽留流産や自然流産を重ね、「トイレで拾ったときはつらかった」とコメント。勝野さんの場合どうだったかは分かりませんが、稽留流産から自然流産に至り、同じようなつらい経験をする女性もいます。稽留流産になってしまったら、そのまま胎児が自然に出てくるのを待つ自然流産と、手術で取り出す方法とがあります。
病院では稽留流産→掻把手術が一般的
稽留流産とは、お腹のなかで赤ちゃんが死んでしまう流産のこと。いつまでも心拍を確認できない、一度は確認できたがその後できなくなった、といったかたちで発見されます。
稽留流産であることが分かったら、一般的には中絶のときとほぼ同じ方法である掻把手術を行います。そうしないと、いつ亡くなった赤ちゃんが出てくるのか予測できず、大量出血や激しい痛みの可能性、さらには自然流産したとしても子宮内容物を完全に排出できずに結局手術を行うことになるからです。
自然流産を選択する人もいる
掻把手術は中絶と同様に子宮内膜を傷つける可能性があります。しかし、眠っている間に行われるので苦痛は抑えられ、病院の中で行われるため不測の事態にも対応できます。医療機関では、不確定要素の大きい自然流産は勧められないことが多いようです。
しかし、中には自然流産を選択し、それで良かったという人もいます(反対に、痛みや出血がひどく、手術すればよかったという人もいますが)。自然流産は、いつ起こるか分からない面がありますが、内容物が上手く出ててしまえば母体の回復は早く、次の妊娠に向けて比較的早期に行動を起こせます。
そして何より大きいのが、死んでしまったとはいえ、最後まで赤ちゃんと過ごすことによる心理的な影響です。死んでしまった赤ちゃんを自分で拾うのですから、それはつらくて悲しい経験。でも、痛みと悲しみを経て事実を受け入れ、ある種の納得感を得ることもできます。
勝野さんの「トイレで拾ったときはつらかった」というコメントが、稽留流産による自然流産の経験を指すのか、それとも稽留流産とは関係のない自然流産の経験を指すのかは分かりませんが(文脈的には後者と受け取るのが自然です)、勝野さんはこのとき、「強くなって、もう一度私のところに来て」と祈ったそうです。
注目したいのは、死んでしまった赤ちゃんのことをこの時点で受け入れていること、そして、次の妊娠機会に意識が向いていることです。死んでしまった赤ちゃんと次の赤ちゃんとのつながりも信じています。こうした母親の心の動きには共感できます。悲しみを乗り越えて次に向かっているのです。そして待望の第1子妊娠ですからなおさら元気に育ってほしいと願わずにはいられません。