帯状疱疹と診断された小林麻央
小林麻央さんが帯状疱疹と診断されたことを10月14日付けのブログで明かしました。
まだまだ安静にしなくては。
やはり、何かできるのは嬉しくて、
知らずに無理してしまうものですね。
身体はサインを出してくれます。
普段はおとなしいウイルスも体力の低下で顕在化することがあります。帯状疱疹は疲労やストレスなどで免疫力が低下すると発症する病気。みずぼうそうと同じウイルスが原因です。
小林麻央さんは念願だった幼稚園の運動会に応援に出かけるなど、退院後に充実した日々を過ごしていましたが、少し無理をしてしまったのかもしれませんね。本人も無理をしたことによる疲労が原因だととらえているようです。もちろんその可能性が最も高いと思いますが、ここでいう「身体のサイン」は疲労だけとは限りません。疲労以外の可能性に目を向けてみましょう。
ステージが上がるほど増える免疫抑制細胞とは?
がんサポートHPに気になる記事がありました(がん患者の生存率に影響する「免疫抑制」の最新研究事情)。
それによると、がん細胞を攻撃する免疫細胞を妨害する「免疫抑制細胞(MDSC)」というものが存在するそうです。当然、この免疫抑制細胞(MDSC)が増えるほど免疫細胞がその役割を十分に果たすことができず、感染症のリスクを高めたり、微小ながん細胞を殺す能力が低下すると考えられます。問題は、免疫抑制細胞(MDSC)の数が人によって異なり、下記のような傾向が見られたこと。
・健常な人とがん患者では、がん患者の方が免疫抑制細胞(MDSC)が多くなる
・がん患者同士を比較すると、ステージが上がるほど免疫抑制細胞(MDSC)が多くなる
・免疫抑制細胞(MDSC)が多い人の方が生存率が悪くなる
免疫療法の効果にも影響する免疫抑制細胞
免疫細胞の「キラーT細胞」ががん細胞を攻撃することが知られています。しかし、体内にはキラーT細胞の働きを弱める免疫抑制細胞(MDSC)も同時に存在しています。がん患者の予後は、有益なキラーT細胞と有害な免疫抑制細胞(MDSC)のバランスの影響を受けています。
ステージが上がるほど免疫抑制細胞(MDSC)は多くなると言われています。このことが何を意味するかというと、本当ならキラーT細胞にもっともっと活躍してもらわなければならないステージ4の人(麻央さんもそうですね)ほど、キラーT細胞が働かない事態が生じてしまうということ。
例えば、がん免疫療法などで予後を改善しようとしても、免疫抑制細胞(MDSC)が多いためにキラーT細胞の働きが活性化されにくくなってしまうのです。
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一部の抗がん剤は免疫力を下げるだけでなく、免疫抑制細胞(MDSC)を抑制する
麻央さんが発症した帯状疱疹は疲労による免疫力低下が原因である可能性が高いのは確かです。ここでは他の可能性に目を向けました。それは、免疫抑制細胞(MDSC)が多く、免疫の働きが妨害されてしまっている可能性です。免疫抑制細胞(MDSC)はステージが高いほど多くなる傾向があるので、ステージ4の麻央さんにそうした事態が生じていないとも限りません。
さて、気になる対処法ですが、一部の抗がん剤が免疫抑制細胞(MDSC)を抑制するのだそうです。これまでの常識では抗がん剤は免疫力を低下させる要因と見なされていました。実際、麻央さんの帯状疱疹が抗がん剤治療の影響である可能性は十分にあるでしょう。しかし、がんと免疫の関係は思いのほか複雑。抗がん剤が免疫の敵か味方かは単純に断定できるものではなさそうです。
前述の記事は免疫抑制細胞(MDSC)を抑制する抗がん剤をいくつか挙げています。乳がん治療と関係するものとしては、経口薬の「TS-1」が挙げられています。