船橋整形外科病院「敗血症」で死亡事故…「XLIF」=内視鏡手術のミス!?

船橋整形外科病院(千葉県船橋市)で腰部脊柱管狭窄の手術を受けた50歳代の女性が亡くなりました。手術中に誤って大腸を傷つけ敗血症を引き起こしたということです。行われた手術は内視鏡下腰椎側方椎体間固定術(XLIF)という手術だそうです。

※当記事では当初「PEL」という手術方法を推測しておりましたが、続報により誤りであることが分かりました。正しくは「XLIF」という手術方法でした。

内視鏡を使った腰部脊柱管狭窄の最新治療の流れ

腰痛や足のしびれの原因になる腰部脊柱管狭窄は、神経の通り道である脊柱管が加齢によって狭くなり、中の神経が圧迫される病気。手術を行う場合は、背骨を開き、圧迫を取り除く(除圧)治療を行います。以前は背中を大きく切開して手術を行っていましたが、現在では細い筒から内視鏡を挿入して、小さな傷口で治療ができるようになっています。

内視鏡を使った腰部脊柱管狭窄の低侵襲手術(「低侵襲」とは治療に伴う体の負担が少ないという意味です)の代表は内視鏡下脊柱管拡大術(MEL)という方法です。この手術の特徴は18mmの操作管の中に内視鏡を入れて脊柱管の除圧を行うという点です。

これに対して内視鏡下腰椎側方椎体間固定術(XLIF)は内視鏡を使う点は共通していますが、X線透視装置を用いて体の側面からアプローチします。そして、治療目的は背骨の安定化にあります。

治療では脊柱管狭窄症を広げ、鳥かご状のケージという機器を挿入します。ケージには腰骨から採取した骨が詰められており、これを後方から医療用のネジと棒で固定することで背骨を安定させます。側方からアプローチするため、背中の神経や筋肉に触れなくて済むというメリットがあります。

ごく一部の医療機関が行う経皮的椎弓切除術(PEL)

内視鏡を使った腰部脊柱管狭窄の低侵襲手術にはもうひとつ、「経皮的椎弓切除術」(PEL)があります(※今回の死亡事故とは無関係です)。こちらはMELよりもさらに小さい7~8mmの切開で手術を行います。「経皮的」というのは「刺す」という意味。手術機器が非常に細いのでもはや切るのではなく、刺す水準に達していることを示しています。

PELには、背中側からではなく、後側方から脊柱管にアプローチするので神経に触れないという利点があります。しかし、背骨の手術をする際に背中側からではなく、横からアプローチするというのは医師にとって非常に難しいことです。従来法とアプローチが異なるので、これまでの経験を生かしにくく、熟練した医師でも最初から学び直さなくてはなりません。

いずれにしても脊柱管狭窄や椎間板ヘルニアの手術は、より小さい傷口で手術する方向に向かっているようですね。これによって苦痛の軽減や早期回復を期待できるのも事実。しかし、当然のことですが医療に事故はつきものです。新しい治療は、それがたとえすばらしいものでも実績の面では従来法に劣り、何より行われる数自体が少ないので、医師が経験を積みにくいという難点があります。患者の立場からすれば、最新治療を選ぶか実績のある従来法を選ぶかは非常に難しい選択といえます。

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