穂積隆信 死因は胆のうがん…川島なお美との違いは?

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俳優の穂積隆信さんが胆のうがんのため死去されました。穂積隆信さんは少女の非行を描いたノンフィクション「積木くずし~親と子の二百日戦争~」の著者で、同作品は80年代に社会現象になりました。

穂積隆信さんが体調を崩したのは8月だそうです。それからわずかな期間で亡くなってしまいました。死因となった胆のうがんとはどのような性質を持っているのでしょうか。胆のうがんのステージや生存率についても見てみましょう。

ところで胆のうがんと聞いて、「川島なお美さんも確か胆のうがんだったような…」と思われた方もいるのではないでしょうか。ここでは川島なお美さんとの違いを整理しながら、胆のうがんについて知ることができればと思います。

胆のうがん、胆管がん、胆道がんの違い

胆のうがんには似たような名前のがんがあります。混乱を避けるために整理しておきましょう。

  • 胆のうがん…肝臓のすぐ下にある臓器で、胆汁をためておく袋状の「胆のう」にできるがん。
  • 胆管がん…胆汁を十二指腸に送る役割を持つ「胆管」にできるがん。なお胆管は、肝臓の中を通るものを肝内胆管、肝臓の外を通るものを肝外胆管として区別される。
  • 胆道がん…胆のうがん、胆管がん、乳頭部がんをセットにした呼び名。なお統計データは「胆道がん」として取られている。

穂積隆信さんと川島なお美さんの違い

穂積隆信さんと川島なお美さんとでは、がんのできた場所が異なっています。

  • 穂積隆信さん…胆のうがん
  • 川島なお美さん…胆管がん

一方で、穂積隆信さんも川島なお美さんも残念ながら亡くなられています。胆道がんは治療が難しいがんとして知られ、このことは生存率にも現れています。

胆のうがん・胆管がんの生存率

胆のうがん・胆管がんの5生存率は次の通りです。

  • ステージ1…60.1%
  • ステージ2…26.7%
  • ステージ3…17.3%
  • ステージ4…2.9%

※「がん情報サービス」より

このように、ステージ1でさえ60%の生存率。そして、ステージ2になると3割を下回り、ステージ4になると3%を下回ります。

穂積隆信さんにも黄疸の症状が…胆のうがんの特徴とは

報道によれば穂積隆信さんには黄疸(おうだん)の症状があったそうです。黄疸というのは、目や皮膚の白い部分が黄色くなること。胆汁が血液中に流れ出ることでこうした症状が出ます。胆のうがんが進行するとがんが臓器で増殖し、胆汁の本来の流れを妨げます。流れを遮断された胆汁は逆流し、一部が血液中に流れ出ます。胆のうがんでは黄疸のほかに、腹痛、白色便、嘔吐、体重減少、皮膚のかゆみ、なども見られます。

胆のうがんと胆石の意外な関係

胆のうがんといえば、上で見たように非常に深刻な病気です。一方、胆石(胆石症)というと身近で、あまり怖くない病気というイメージがあります。痛みが出たときは大変ですが、痛みがなければ治療をしないという人もいます。

しかし、気になる統計があります。

  • 胆のうがんの手術を受けた人の約60%に胆のうがんが見つかる
  • 胆石症の手術を受けた人の約3%に胆のうがんが見つかる

胆のうがんで手術した人の過半数に胆石が見つかっているのです。胆石がある人の内、胆のうがんにもなる人の割合は低いとはいえ、相関関係があるのは気になりますよね。胆石ができると周囲の組織を刺激するのでがんができやすいと言われています。

胆石があっても無症状の人の場合はあまり気にしなくてよいようです。痛みがあるなど、胆石が周囲に影響を及ぼしている場合にリスクが上がると思われます。なお胆石ができるのは、胆汁に含まれるコレステロールが集まって石になるからです。胆汁は脂っぽいものを食べたときに消化を助けるために分泌されます。

余談になりますが。脂質と炭水化物とどちらが体によくないかという議論があります。かつては問答無用で脂質が体に悪いと考えられていました。しかし最近では、特に糖質制限を推奨する人たちによって、炭水化物の害(血糖値の上昇やインスリンの過剰分泌、それによる動脈硬化など)が示されるようになりました。脂質を多くとる人たちよりも、炭水化物を多くとる人たちの方が罹患率や死亡率が高いとも言われています。

しかし、今回見たように、胆のうがんという治癒の困難ながんが、胆石と相関関係があり、その胆石が脂っぽい食事によってできやすいとすれば高脂肪食も考えものです。こういった場合、どちらを選択したらよいのか迷いますよね。当然、私にも答えは分かりません。

おそらく高血糖や動脈硬化が引き起こす糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞といった病気の方が罹患率が高く、こうした病気で死亡する確率は胆のうがんで死亡する確率よりもはるかに高いでしょう。したがって、胆のうがんのリスクを避けるために、低脂質・高炭水化物の食事に努める必要はないのでしょう。ただ、かといって高脂質・低炭水化物の食事を迷いなく進めるのもためらわれます。

ひとつの健康知識を得たとき、これを個人のライフスタイルにどう生かすのかはなかなか難しいですね…。話が横道にそれてしまいました。穂積隆信さんのご冥福をお祈りいたします。

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