女優で作家の酒井若菜さんが10代のころから「膠原病」に悩まされていたことを告白しています。
「昨年冬から春にかけて症状が重くなって手がしんどかった」
「台本に『立ち上がる』って書いてあるのにできない」
と、具体的な症状にもふれています。
「膠原病」とは、全身の関節、筋肉、血管などに原因不明の炎症が生じる病気です。もっとも多いのはリウマチで、若い女性の場合は全身性エリテマトーデスのことも多いそうです。
ほとんどがリウマチ性疾患
膠原病は自己免疫疾患とも呼ばれています。血液中に含まれるリンパ球や抗体が自分自身の体に反応してしまい、炎症を引き起こして、関節の痛みなどを生じます。膠原病にはさまざまな病気が含まれますが、共通しているのは、全身の関節の痛みを伴うことが多いという点です。膠原病のほとんどはリウマチ性疾患といわれています。
女性に多い全身性エリテマトーデス
膠原病の中でも若い女性に多い病気として全身性エリテマトーデスが挙げられ、男女比は1:9で患者のほとんどが女性です。主な症状には発熱、関節の痛み、手や顔の湿疹があります。
全身性エリテマトーデスは、特徴的な赤い紅斑が狼に噛まれた跡のように見えることから「ループス」(狼)とも呼ばれています。原因がはっきりと分かっていない病気ではありますが、近年は治療も進歩し、ステロイド薬を用いて安定した状態を保つことができます。紫外線は発症のきっかけになったり、悪化の原因になるのでできるだけ避けることが大切だと言われています。
酒井さんが訴えている「立ち上がれない」という症状は関節の痛みによるものでしょうか。また、「手がしんどかった」というのは湿疹だったのかもしれません。長くつきあっていかなければならない病気ではありますが、安定した状態が続くことを願いたいですね。
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