ボクシングの元世界王者・竹原慎二さんは6月20日のテレビ朝日系番組内で、医師の診断を信じて膀胱がんの治療が遅れたエピソードを披露しました。
頻尿の症状があった竹原さんは医療機関を受診。頻尿の原因は当初「膀胱炎」、その後「前立腺炎」と診断されました。ところが他院で検査をしたところ膀胱がんのステージ4だったそうです。竹原さんには頻尿、血尿の自覚症状があり、これらは早期発見のきっかけになったかも知れないものです。頻尿や血尿と重大な病気の関係について見てみましょう。
頻尿の原因として膀胱炎や前立腺炎が多いのは事実
竹原さんの頻尿の症状は膀胱がんに由来するものでした。結果からいえば、膀胱炎、前立腺炎という診断が膀胱がんの見落としにつながったわけですが、頻尿の原因として膀胱炎、前立腺炎が非常に多いのは事実です。膀胱炎や前立腺炎によって尿路感染が生じると膀胱の知覚神経が刺激されて頻尿を引き起こします。
この他、男性では前立腺肥大症が頻尿の原因として代表的なものです。また、糖尿病、腰部椎間板ヘルニアが頻尿の原因になることもあります。血尿の段階になれば、膀胱がんを疑うことは難しくなかったでしょう。注意が必要なのは、まれに膀胱がんによる膀胱刺激症状として頻尿がみられることです。
膀胱がんの85%は血尿がきっかけで見つかる
日本泌尿器科学会によれば膀胱がんの85%は血尿がきっかけで見つかるのだそうです。血尿は膀胱がんの重要なサインです。
血尿によって疑わるがんには次のものがあります。
・膀胱がん
・腎がん
・前立腺がん
・尿管がん
・腎盂がん
泌尿器科を受診すると、こうした重大な疾患を見落とさないように、次のように順を追って検査を行います。
尿検査
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超音波検査
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CT・MRI・膀胱鏡
とくに膀胱がんは喫煙の影響が大きいとされています。喫煙の習慣があり、血尿に気づいた人は早めに泌尿器科で検査を受けましょう。
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