タレントの永六輔さんが亡くなっていたことが分かったのは7月11日。死因は明らかにされていませんが、永六輔さんはパーキンソン病や前立腺がん、脊椎疾患などで闘病生活を送っていました。この中で死因になりやすいものは前立腺がんでしょうか。このがんは2020年までに死亡者数が増加することが予測されています。
永六輔さんの罹った前立腺がんは発症しにくい
まず、前立腺がんの大きな特徴は進行が遅いということ。ステージにもよりますが、他のがんとは違って発見されても大急ぎで治療しなくてもよいのだとか。
実際、統計を見ると、部位別がん罹患者数で、胃がん、肺がんに次ぐ第3位(6万4934人)となっていますが(2010年)、部位別がん死病者数では肺がん、胃がん、肝がん、結腸がん、膵がんに次ぐ第6位(1万1143人)。
つまり、非常に発症しやすいが、発症人数が多い割には死亡する人が少ないのが特徴です。これだけを見ると前立腺がんは永六輔さんの死因にはなりにくいようにも思われます。
高齢者を中心に増え続ける前立腺がん
前立腺がんは他のがんに比べれば進行の遅いがんです。しかし、そこはがん。安心はできません。とくに気になるのは高齢者を中心に患者数が増え続けていること。一説によれば、2020年までに前立腺がんによる死亡者数は2~3倍にもなるとされており、すべてのがんの中で最も死亡者数の多いがんになる可能性もあります。
前立腺がんによる死亡者は50歳代後半から増え始め、高齢になるほど割合は高くなります。前立腺がんは進行の遅いがんではありますが、永六輔さんは83歳。時間をかけて進行していったことも考えられます。
※続報によれば、永六輔さんの死因は肺炎で老衰に近いものだそうです。ご冥福をお祈りいたします。