餅で窒息の危機!! 「背後から」行う2つの救命法とは?

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お正月になると決まって報道されるのが、餅による窒息事故。毎年100人以上の人が救急搬送され、10人前後の人が亡くなっています。約9割が65歳以上で、12月と1月に集中しているのが特徴です。餅で喉を詰まらせないようにするにはどんなことに気をつけたらよいのでしょうか。また、喉に餅を詰まらせた人を救うにはどうしたらよいのでしょうか。

大きいお餅を噛まずに食べると危険

餅で喉を詰まらせるのは、飲み込むことができない大きさの餅を食べてしまうからです。言われてみれば当たり前のことですが、餅は柔らかいので飲み込めそうな気になるものです。
・小さく、薄く切っておく
・少しずつ口に入れる
・たくさん噛む
ことが大切です。

ポイントは、「飲み込めそうだ」と感じてからさらに5回は噛むこと。そして、「これから飲み込むぞ」と意識的になることです。通常、噛む、飲み込むといった動作は無意識に行われます。特に高齢の人はこうした習慣を改めることが大切です。

基本的には、お雑煮などのように水分といっしょにいただいた方が危険は少なくなります。しかし、その場合に注意が必要なのは、水分が多いとどうしても「飲み込める」という判断が早くなりがちなこと。お雑煮に入れた餅もよく噛んで食べるようにしましょう。

「背後から」行う2つの救命法

日本医師会が勧める救急蘇生法によると、餅などの異物によって窒息の危険がある人を救うには、迅速な異物の除去が重要になります。つまり、餅を吐き出させるということです。

餅を吐き出させる有効な方法には「背部叩打法」と「腹部突き上げ法」があります。共通しているのは、強めの刺激で物を吐き出す反射を引き起こすこと。そして、餅を詰まらせている人の背後から働きかけることです。

《背部叩打法》
背後から左右の肩甲骨の中間あたりを、手の平で強めに叩きます。

《腹部突き上げ法》
背後からお腹を抱きかかえるようにして、両手をへその前で握ります。
握った両手を使い、下から斜め上に突き上げるように衝撃を加えます。

荒療治となりますが、生命がかかっているので躊躇していられません。日本医師会は、「一方で効果が無ければ、もう一方を試みます。異物が取れるか、意識が無くなるまで続けます」としています(https://www.med.or.jp/99/kido.html)。なお、腹部突き上げ法は妊婦や乳児に対しては行いません。また、衝撃で内蔵が傷つくことがあるので、腹部突き上げ法を行った際は救急隊にその旨を伝えるようにしましょう。

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