覚せい剤取締法違反罪で起訴された元プロ野球選手・清原和博被告は警視庁本部から保釈され、現在は総合病院に入院しています。入院先の病院については公表されていませんが、マスコミ報道の様子から判断して、千葉西総合病院であることはほぼ間違いないようです。さまざまな選択肢がある中で、なぜこの病院を選んだのかが気になるところです。
求人情報から見た千葉西総合病院の凄さ
千葉西総合病院は平成26年12月に「アネックス館」という新しい病棟をオープンしています。この新病棟の設備というのが、どうやら凄いもののようです。
現在は看護師不足の時代。同院は、「綺麗な病院、心地よい空間で働く」こと、スペシャリストとして活躍できることをPRして、看護師の募集を行っています。やる気のあるスタッフを集める極めて正当な方法といえます。
設備の特徴として求人広告には次のように記されています(以下、引用)
・カテーテルコントロールスタジオにて血管内治療
・低侵襲治療によるステントグラフト治療の大動脈センター
・ウォールームで集中的に24時間心電図モニター管理
・ヘリポート設置でドクターヘリ・一般ヘリ・防災ヘリも対応
・世界各地から要人を迎える国際病院【JMIP】
この中に、清原被告の求めるものがあるのでしょうか?
要人専用ルームがある?
千葉西総合病院は世界各国から患者を受け入れる国際病院を目指してます。海外から患者を受け入れることを考えると、成田空港から1時間かからない同院は立地の点でもアドバンテージがあることが分かります。海外からすぐに病院に入院し、治療が終わればすぐに海外に出られるわけです。
医療ツーリズムという言葉があるように、多くの病院が日本の優れた医療を海外に向けてPRしています。その中で千葉西総合病院は要人をターゲットとしている点が特徴です。要人の中には、日本で治療を受けていることを知られたくない人もいます。また、紛争地域の要人の中には命を狙われている人もいるでしょう。どうやら同院では、情報管理を徹底し、物理的にも他とは隔離された要人専用ルームを作る構想を持っているようです。
実際、ここまで大騒ぎになった清原被告が一般の患者に混じって治療を受けるのは困難でしょう。清原被告がそのような部屋を実際に利用するかどうかはさておき、重要なのは一般的な患者と完全に区別された医療を提供するマインドを持った医療機関を選んでいるということ。
その他の可能性はどうでしょうか。ドクターヘリは救急搬送のためのものなので清原被告が利用することはないでしょう(いくら要人でもドクターヘリで送り迎えまではしないと思いますが、そこまでしたら凄いですよね)。なお、求人広告にある難しい用語の設備はすべて心疾患の治療に関わるものです。覚せい剤の使用は脈拍や血圧を急上昇させ、不整脈などの心臓病リスクを高めることが知られていますが、清原被告にそうした病気があるかどうかは不明です。
千葉西総合病院の設備を最大限に利用すればこんなことができそうです。
・一般患者から隔離された専用ルームで人知れず入院生活
・心臓リスクがあればカテーテルの名医による治療を受ける
・(ないとは思うが)いざとなったらドクターヘリで移動
・体調が落ち着いた成田空港から海外へ!
といったところでしょうか(もちろん全部空想ですよ……念のため)
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