骨は体を支え、カルシウムを蓄えるのに欠かせないものですが、中には無くてもよい骨があります。これを過剰骨といいます。「三角骨」という踵の骨も、この過剰骨のひとつです。10人に一人が持っているといわれ、踵の痛みの原因になります。
ひよこのくちばしに似た形
三角骨は、足首の後ろ側にできる骨の小さな突起です。距骨という部位に三角骨ができている様子がちょうど、ひよこのくちばしのように見えることから「ひよこ骨」とも呼ばれています。この余計な骨があると、周囲の組織を引っ張ったり、圧迫したりして炎症を引き起こします。三角骨があっても何の障害も現れない場合もありますが、そうしたときでも、捻挫をきっかけに障害が現れることが少なくありません。
保存療法または手術を選択
三角骨障害は爪先立ちの姿勢でかかとに痛みが出るのが特徴です。クラシックバレーの爪先立ち、サッカーのシュート、水泳のバタ足やドルフィンキック、こうした動作でかかとに痛みが出る人は三角骨障害かもしれません。三角骨があると捻挫の後の回復が遅くなり、これをきっかけに医療機関を受診して初めて三角骨があることに気づく人もたくさんいます。三角骨はレントゲンやCT、MRIなどの検査で確認することができます。治療の基本は、足首が伸びすぎないようにテーピングで可動域を制限する保存的治療です。かかとの痛みが癖になっているとき、時間がかかってもしっかり治したいときは手術を検討します。
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