ケガをしたとき、「何針縫ったか」が問題になることがあります。しかし、この「何針」に明確な基準がないということをご存知でしょうか。
何針かは縫い方によっても違う
昔は1針で約3~5ミリ程度と考えられており、「10針」といえばだいたい3センチ以上と考えておけば間違いありませんでした。しかし、これはあくまでも一つの目安に過ぎず、医学的な根拠を持つものではありません。特に形成外科の技術が発展した現在では、傷跡が残らないように、非常に細かく縫合します。一般外科なら1針のキズでも3~5針縫います。「20針縫っても小さなキズ」ということだって起きるのです。
外から確認できない縫い方もある
形成外科の真皮縫合というテクニックは、皮膚の表面よりも奥で縫合します。外から糸を確認することはできないので、当然、それが「何針」かどうかも分かりません。そのため、形成外科においては、「何針縫った」といういいかたではなく、例えば「4×3mmの傷」というように正確に伝達されます。「何針縫ったか?」は、傷の重症度を知る目安としては非常に曖昧なものであることを知っておきましょう。
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