(以下は2016年12月時点の記事になります)
小林麻央さんの代替医療への情熱が高まっているようです。麻央さんの治療内容に関する投稿はかなり長い間途絶えていましたが、12月初頭より再び語られ始めた印象です。その治療内容とは、少し前に一度だけ宣言されたまま語られなかったもの、その性質上家族関係に少なからず影響したもの、麻央さんのスピリチュアル志向に共鳴したもの、すなわち代替医療です。
少し前の投稿で麻央さんはこんなことを言っていました。
今日は
新しいクリニックに
行ってみました。今まで挑戦しなかった分野の
身体へのアプローチを試してみようと
思います。
(2016年11月10日「新しいアプローチ」)
これは新しい治療を開始したことの宣言ですが、具体的な内容についてはこの時点ではわかりませんでした。
さらに、この投稿から20日後の11月30日、「仕切り直し」と題する投稿では薬とサプリメントを中止するという報告がありました。薬というのは抗がん剤、ホルモン療法の薬、痛み止めといった、がん治療における標準的な薬のことでしょう。
そして、12月3日に「温浴療法」という言葉が登場します。温浴療法はあらかじめ宣言されていた新しいアプローチのひとつであるに違いありません。
恐らく小林麻央さんは11月10日の時点で温浴療法という新しい治療法に興味を持って始めました。そして、その20日後には標準的な処方と(少なくとも一時的には)決別したものと思われます。
ところで温浴療法とはどのような治療なのでしょうか?
温浴療法と温熱療法の違い
小林麻央さんは12月3日の投稿で「温浴療法」に初めて言及しました。検索してみるとわかることですが、「温浴療法」ではヒットしません。代わりに「温熱療法」という治療法がヒットするはずです。
温熱療法はハイパーサーミアとも呼ばれ、よく知られたがん治療のひとつです。正常細胞に比べて熱に弱いがんの性質を利用した治療で、患者の体温を上げることでがん細胞の死滅を狙います。
では、麻央さんの温浴療法は温熱療法と同じものなのでしょうか。
これについては、はっきりと違うと言い切れます。
麻央さんは温浴療法用だという水着を着て自撮りをしていますが、(狭義の)温熱療法は水着を着て受けるようなものではないからです。
温熱療法には体の一部分を温める局所温熱療法と、全身を温める全身温熱療法があります。電子レンジと似たような作用を持つRF8という機器を用いた局所温熱療法のみが保険適用となっています。全身温熱療法は、体の体温調整能力を低下させるために全身麻酔を行い、遠赤外線で全身を温めます。体温の上昇をモニタリングしながら深部温度を上げていきます。
温熱療法と聞くと、「熱めのお湯につかる治療かな?」程度に考える人がいますが、これは大きな誤解です。温熱療法は大がかりな医療機器を用いて行うかなりハードな治療法。水着でお湯につかったりはしません。
温浴療法とは温熱免疫療法の一種か?
麻央さんが行っているような水着を着てお湯につかるタイプの治療法は、一般的に認知されている温熱療法とは異なります。ただ、クリニック単位の研究で(広義の)温熱療法として展開している例があります。どのようなものなのかを表参道首藤クリニックHPを参考に見てみましょう(麻央さんが同院に通っているという意味ではないので誤解しないでください)。
温熱療法における課題は、体の表面を温めても奥の方の体温が上がりにくく、がんが死滅する体温をキープすることが非常に難しい点です。そのため局所温熱療法では電子レンジに似た作用を用い、全身温熱療法では全身麻酔まで施します。
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これに対して同クリニックが提供するのは高濃度マイクロナノバブル水素水を用いた液体式ハイパーサーミア(温熱免疫療法)とされており、次のような特徴があるそうです。
・ガンが全身のどこに転移していても治療が可能
・通常のお湯に比べ体感温度が低い
・約19分で舌下体温が40℃を超える
・高濃度水素水を飲用し、炎症や活性酸素の緩和を期待できる
お湯につかるだけではなく、水素ガス吸入療法、水素点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、水素水の飲用、免疫療法、コロイドヨード療法、遺伝子治療、食生活・生活習慣の改善についてのアドバイス、メンタル面についての傾聴・カウンセリング・アドバイスなどと組み合わせて行われます。
また、下記はHPに記載されている「患者さんの声」です。
・抗がん剤の副作用が減り、体調がよくなった。体力もアップし、転移していたがんも縮小した(60代女性)。
・末期がんが1か月でほぼ消失していた(60代男性)。
・がん手術後のしびれが軽減した(60代女性)。
・乳がんが画像上消失した(50代女性)。
・がんの腹膜転移が、画像上改善がみられた(50代女性)。
・毛髪の質がよくなった(40代女性)。
・肌質がよくなった。美白効果がすごい(40代女性)。
・睡眠の質がよくなった(50代男性)。
・リウマチの症状が軽くなり、薬を減量できた(50代女性)。
・C型肝炎の検査データが改善した(50代男性)。
・アトピー性皮膚炎の症状がほとんどよくなった(50代女性)。
・体力がアップした(40代女性)。
・冷えが改善した(50代女性)。
(※これは引用です。実際の効果やエビデンスにつては検証していないのでご注意ください)
美白効果や髪質改善など、美容の効果が記されているのは(狭義の)温熱療法との大きな違いですね。当然ですが、「本当にそんな上手い話があるのか」という批判精神は持つべきでしょう。ただ、なんとなく、こうした治療法を提示されたら麻央さんは興味を持つだろうなという気がします。
麻央は血流や免疫に焦点を当てた代替医療にはまっている
12月4日、小林麻央さんは次のように投稿しました。
呼吸は24時間、
ひとりで、なにも使わずにできるもの。
呼吸の仕方ひとつで血流や免疫力が
変わるそうです。
(2016年12月4日「ピラミッドの土台」より)
これは治療法ではなく、呼吸法です。
ただ、「血流や免疫力」とい温熱免疫療法とも共通するキーワードが出てきます。
これは推測になりますが、麻央さんは血流や免疫力の改善でがんを治すアプローチをとっており、温浴療法はその代表的な治療法。そして、同じクリニックで「家でもできることがある」と、呼吸法を教わったのではないでしょうか。
それにしても、呼吸の仕方を変えただけで血流や免疫力が変わる、と聞かされたら普通なら怪しいと感じるはず。ところが今の麻央さんはこれをそのまま受け入れるような精神状態なのですね。
海老蔵が代替医療シフトを止め、夫婦でもめていた?
麻央さんが薬やサプリメントの中断を明かしたのは11月30日のこと。この時点で、麻央さんは温浴療法をはじめとする血流・免疫力系の代替医療にすっかり心酔していたと推測されます。
そして、その3日前にはこんな投稿がありました。
娘が
私のところへやってきて、耳元で
「パパに何も言わないで。
パパはママのこと
愛してるんだから」と。真剣すぎる空気に、
娘からの心遣い。。。
(2016年11月27日「家族のかたち」より)
麻央さんと海老蔵さんは治療法をめぐって真剣に議論していました。その光景は、子どもの目から見ると喧嘩をしているように映ったのかもしれません。文面から察するに、麻央さんの側が海老蔵さんに何かを強く主張していたのでしょう。麗禾(れいか)ちゃんは海老蔵さんをかばうように麻央さんの耳元でささやきました。
さて、麻央さんと海老蔵さんの激しいやりとりの原因は何だったのでしょうか?
ここからは完全な憶測になりますが、標準的な治療と決別し、血流・免疫力系の代替医療に移行しようとする麻央さんに海老蔵さんが説得を試みたのかもしれません。麻央さんには言い出したらきかないがんこな面があることは本人も認めています。これを評して海老蔵さんは「不動麻央」(ふどうまおう)と呼ぶのだとか……。そんな麻央さんが海老蔵さんの説得を聞き入れず、強く反論したとしても不思議はありません。
11月27日、麻央さんと海老蔵さんは代替医療の是非をめぐって議論し、娘がそれをなだめるほど白熱したのでしょう。そして麻央さんは信念を曲げることなく、その3日後にはそれまで続けていた薬とサプリメントの中止を宣言、代替医療へと大きく舵を切る……このようなストーリーが思い浮かぶのです。
※温浴療法の告知から4日後、12月7日には新たに放射線治療の完了が報告されました。これにより、代替医療に切り替えたという本論の観点は誤っていることがわかりました。麻央さんは代替医療も取り入れていますが、それ一辺倒ではなく、信頼性の高い治療も並行して進めていたのです。麻央さんはがん治療において、「あれかこれか」ではなく、「あれもこれも」という複合的なアプローチをとっているようです。