タレントのキャシー中島さんが皮膚がんの手術を受けていたことを告白しています。キャシー中島さんの皮膚がんは「基底細胞皮膚がん」というタイプ。皮膚がんというと「悪性黒色腫」(メラノーマ)をよく耳にしますが、「ほくろに似ている」という共通点はあるものの、2つの皮膚がんの悪性度は全く異なるそうです。
キャシー中島さんが訴える皮膚がんの症状
キャシー中島さんは皮膚がんの症状の変化と、手術までの経緯について語っています。
まず、約1年半前にニキビのような赤い点ができました。
そして半年後、「グチュっとした」小さなイボのようなものに変化します。
さらに、かさぶたができては剥がれを繰り返し、「グチュグチュ」になりました。ここで異変を感じ、今年1月に大学病院で組織検査を受けてたところ「基底細胞皮膚がん」と判明。2月10日に手術を行い、無事成功しました。
悪性黒色腫との違いは?
基底細胞皮膚がんは日本人の皮膚がんの中で最も多く、全体の約46%を占めています。進行しても転移するケースはほとんどなく、キャシー中島さんの場合と同じように異変に気づきやすいので、ステージ1の段階で手術を行うことがあります。5年生存率は高く、ステージ1なら95%~100%、ステージ2でも約85%とされています。
一方、「悪性黒色腫」(メラノーマ)はというと悪性度はずっと高くなり、5年生存率はステージ1こそ70~100%と高めではありますが、ステージ2になると約50%にまで低下します。
基底細胞皮膚がんは発生する部位に特徴があり、約70%がまぶたや鼻、唇の周りに集中するといいます。悪性黒色腫はこうした部位を含め全身どこにでも発生し、特に足の裏に発生することが多いとされています。
生存率が高いとはいえ基底細胞皮膚がんは皮膚がんのひとつですから、決して軽視してよい病気というわけではありません。しかし、より悪性度の高い悪性黒色腫ではなかったという点は安心材料になるといえるでしょう。基底細胞皮膚がんも悪性黒色腫も両方とも「ほくろ」に似ているがんです。普通のほくろじゃないかも!と異変を感じたら皮膚科で検査を受けることが大切ですね。
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