北の湖理事長が死去…大腸がん・直腸がんで怖いのは手術後の腸閉塞

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11月20日、日本相撲協会・北の潮理事長が亡くなられました。死因は直腸がんと多臓器不全と報道されています。北の湖理事長は2012年に直腸がんの手術を受けています。また、13年12月には大腸ポリープの手術を受けた後に腸閉塞を起こし、翌14年の初場所を休場したこともありました。大腸・直腸に関しては、「頻繁に手術をしているから安心」とはいえません。一般に大腸・直腸の手術を行うと、手術後の腸閉塞の危険性が高くなるからです。腸閉塞は多臓器不全を引き起こすことのある疾患です。

腸閉塞とは?

腸閉塞は、腸が詰まってしまい、食べ物が通らなくなった状態です。食べ物が逆流するので嘔吐を生じたり、お腹にガスがたまって痛くなったりといった症状が出ます。

大腸がん、直腸がんは腸閉塞と密接に関わっています。まず、大きくなった癌が腸をふさいでしまう場合があります。しかし、発生頻度が高いのは、癌が引き起こす腸閉塞ではなく、癌の手術を行った影響による腸閉塞です。

腹部を切開して腸を手術する開腹手術では、手術による傷跡によって腸に癒着が生じます。癒着した箇所が多いほど腸閉塞のリスクは高くなります。

単純性イレウスと複雑性イレウス

腸閉塞のことを「イレウス」といい、血行障害がないものを「単純性イレウス」、血行障害があるものを「複雑性イレウス」というように区別します。

単純性イレウスでは腸が詰まってしまっていますが壊死はしておらず、腸が運動するのに伴って強い痛みが出るのが特徴です。腸閉塞を解消するために手術を行った場合、腸の別の場所に新たな癒着が生じて再び腸閉塞を引き起こす心配があります。そのため、絶食、点滴、抗生剤によって改善を図るのが基本となります。

一方、複雑性イレウスにおいては、腸への血流が途絶えて壊死を起こす危険があるため緊急手術を行います。腸が壊死すると多臓器不全や敗血症を引き起こす恐れがあります。複雑性イレウスは生命に関わる重篤な状態です。

腸閉塞はとりわけ高齢者に多く見られるため、高齢者の大腸がん、直腸がんの手術においては、いかにして腸閉塞を防ぐかが重要な課題となっています。一般に腸内環境を良くするといわれている昆布や海藻など、食物繊維を多く含む食品を一度に沢山食べると腸閉塞を引き起こす可能性があるので、開腹手術を受けたことのある人は注意が必要です。北の湖理事長の死因は直腸がんと多臓器不全と報道されており、今回、腸閉塞が関与していたかどうかは分かりません。ただ、手術歴を見る限り、そうした可能性は決して低くはなく、さまざまな体の不調が同時に進行していたという印象を受けます。自分の体調のことは後回しにして激務をこなしたこともあったそうです。北の潮理事長のご冥福をお祈りいたします。

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