松方弘樹 死因は「脳リンパ腫」厳しい生存率

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脳腫瘍の疑いで長期療養中だった松方弘樹さんは2017年1月21日、「脳リンパ腫」(脳にできる悪性リンパ腫)のため亡くなられました。脳リンパ腫は生存率が低いことで知られていますが、放射線治療を行うことで無治療に比べて予後が向上するとされています。ここでは脳リンパ腫の生存率について見てみましょう。

5年生存率は24%との報告も

脳腫瘍は他の臓器から脳に転移する転移性脳腫瘍と、脳自体に腫瘍ができる原発性脳腫瘍に分けられます。脳にできる悪性リンパ腫(脳リンパ腫)は後者にあたり、「脳原発性悪性リンパ腫」といいます。

脳原発性悪性リンパ腫には、
・60~70代の比較的高齢者に多い
・高次機能障害を伴うことが多い
・同時に複数の病変ができることがある
・5年生存率は約24%との報告もある
といった特徴があります。

放射線治療とメトトレキサートの併用療法で予後向上の可能性

脳腫瘍の多くは、他のがんの場合と同様に外科手術による摘出が第一選択となります。そして、腫瘍の取り残しがないように、病変と正常組織の見極めが重要なポイントとなります。ただし、腫瘍のできる場所が非常に重要な器官である脳であることから、場所によっては手術を行えないことがあります。以上は一般的な脳腫瘍に関してです。

脳原発性悪性リンパ腫では事情が少し異なります。この脳腫瘍に関しては、腫瘍を完全に摘出しても、部分的に摘出しても予後に差がないとされているからです。従って、腫瘍を摘出する外科手術には重きを置かず、放射線を照射して腫瘍を小さくする治療、または抗がん剤やメトトレキサート(関節リウマチに用いられることでも知られた薬)による治療を行います。

脳原発性悪性リンパ腫は従来の外科手術と放射線治療では2年生存も困難でしたが、放射線治療とメトトレキサート大量投与療法の併用療法によって、5年生存率が60~70%に改善する可能性もあるそうです。

脳神経外科疾患情報ページによれば、脳原発性悪性リンパ腫に罹った人の生存期間中央値(50%の人が生存している期間)は治療内容によって次のように変化するといいます。
・治療なし…2~3カ月
・放射線療法を施行…12~15カ月
・メトトレキサート投与後に放射線療法を施行…40カ月前後
このように大きな違いが出ることが分かります。

先に見た5年生存率24%という数字は、脳原発性悪性リンパ腫の予後が非常に悪いことを示しています。なおさらのこと、新しい治療の流れである併用療法による改善を願わずにはいられません。

松方弘樹さんが放射線治療あるいはメトトレキサート投与を受けていたかどうかは分かりません。報道によれば抗がん剤治療中に脳梗塞を起こすことがあったということです。厳しい状況の中で最後まで最善を尽くしたのだと思われます。

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