トリプルネガティブとの予想もあった小林麻央の乳がん
トリプルネガティブというのは乳がんのサブタイプと呼ばれるもののひとつ。
乳がんでは腫瘍の大きさや広がりを示すステージのほかに、サブタイプという分類が重要になっています。サブタイプが特定されることで、どのような治療が有効か、また有効でないかが分かります。
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次の3つの要素に陽性反応が出ると、それぞれにターゲットを絞った効果的な治療が可能です。
・エストロゲン
・プロゲステロン
・HER2(ハーツー)
エストロゲン、プロゲステロンは女性ホルモンで、HER2は細胞の表面にあるたんぱく質。ともにがん細胞の増殖に関わっています。そしてエストロゲン、プロゲステロンに対してはホルモン療法、HER2に対しては分子標的薬を用いた治療を行います。
ところが陰性の場合は、そうした治療による効果が期待できません。
トリプルネガティブは、文字通り3つとも陰性ということ。つまり、有効な選択肢がないタイプなのです。小林麻央さんの乳がん治療が難航している理由として、このトリプルネガティブではないかといわれていました。
エストロゲンまたはプロゲステロンは陽性か
小林麻央さんはブログで次のように語っています。
ホルモン療法は五年間に及ぶので、
妊娠出産を望むのならば、
抗がん剤治療→手術→放射線治療の後、
ホルモン療法の前に、
タイミングを考えることができるかもしれないこと、
を、私の場合は、説明された。
(9月21日「16 妊娠や出産について」より)
ホルモン療法というのはエストロゲンまたはプロゲステロンが陽性の場合に行われる治療です。ホルモン療法が治療計画にあるということは、どちらかが陽性だったということ。
ただ、ここで紹介されている医師による説明は、あくまでも乳がんの一般的な説明で、小林麻央さんのサブタイプを考慮した実際の治療計画とは異なるかも知れません。そうした可能性は捨てきれませんが、率直に受け取るなら、小林麻央さんはエストロゲン、プロゲステロン、HER2のすべてが陰性となるトリプルネガティブではなかったといえるでしょう。