2月1日、WHO(世界保健機関)は中南米を中心に感染が拡大しているジカ熱と小頭症に対して緊急事態宣言を出しました。緊急事態宣言が出されるのは2014年のエボラ出血熱以来4件目だそうです。
妊婦さんは特にジカ熱に注意!
ジカ熱に感染した場合の症状は軽いことが多いそうですが、懸念されているのは、妊婦さんが感染するとお腹の赤ちゃんに影響がでることです。
詳しいメカニズムは分かっていませんが、妊婦さんがジカウイルスに感染すると生まれつき赤ちゃんの頭が小さくなる小頭症が引き起こされる可能性があります。
厚生労働省は、流行地への渡航の際に発熱などの気になる症状が現れたら、できる限り早く医療機関を受診すること、また、帰国の際は検疫所に相談するように呼びかけています。
ジカ熱感染を防ぐには?
日本国内でジカウイルスに感染する可能性は現在のところ低いと考えられます(参考:「小頭症」の原因「ジカ熱」(ジカウイルス)、日本での感染例はあるの?)。ジカ熱感染を防ぐ有効な方法は、流行地に行かないことにつきます。
しかし、やむを得ない事情で流行地にいかざるを得ないこともあるでしょう。そうした場合は、蚊に刺されないように十分に対策することが大切です。ジカウイルスは蚊によって媒介され、蚊に刺されることで感染に至るからです。
蚊に刺されないためには、次のような対策があります。
・しっかりした宿泊施設に泊まる。エアコンや網戸を備え、蚊の対策をとっている宿泊施設を選んでください。
・肌の露出を減らす。長袖のシャツとズボンで肌をガードし、蚊に刺されないようにします。
・外出時に蚊に刺される心配のあるときは、ディート(DEET)などの有効成分を含む虫よけ剤を皮膚の露出部に塗布する(添付文書に記された使用方法を守ってください)。
ジカウイルスをはじめ、海外には日本では考えられないような感染症が流行していることがあります。蚊、コウモリ、犬、鳥といった虫や動物にはむやみに接触しないことが大切です。