小林麻央 脇のしこりでリンパ節転移を覚悟
小林麻央さんの乳がん発覚時のショックは相当なものだったはずです。一度は「乳がんの疑いはない」と診断され、放置している間に大きくなって、ついには自分で気づくことに……。
そしてあわてて病院で検査を受けると、
胸のしこりだけでなく、脇にもしこりがあることが判明。
女性なら誰でも知っているでしょう。乳がんといえばリンパ節転移です。
当然、小林麻央さんもこれを連想しました。
「脇にもしこりがあるということは、
私、癌で、脇にも転移しているということですよね。。。」
小林麻央さんの9月14日付けのブログでは、
胸のしこりに気づいたショックに追い打ちをかけるようにして発覚した脇のしこりについて記されています。
小林麻央のリンパ節転移は遠隔転移とは別物
転移ときいただけで「末期」を連想する人がいるといけないので確認しておきましょう。
同じ転移という言葉を使っていてもリンパ節転移と遠隔転移では全く意味がちがってきます。
リンパ節というのは、リンパマッサージが美容に良いといわれるときのあのリンパ。
血管とは別に、体の中には体液が流れるリンパの流れがあり、リンパ節はその関所のような部分で、ばい菌が入ると腫れたりします。乳がんで脇のリンパ節転移が起きやすいのは、乳がんができる乳腺と近いところにあるからです。
リンパ節転移が認められると、少なくともステージ1以下ではないことになります。ある程度進行しているのは確かですが、遠隔転移が認められるステージ4とは全く水準が異なっています。
リンパ節転移と遠隔転移はルートが違う
リンパ節転移と遠隔転移では水準が異なっており、その上、転移が起きるルートも違います。
リンパ節転移は、がん細胞がリンパを流れて転移するリンパ行性転移というタイプ。
これに対して、骨、肺、肝臓などに転移する場合は、がん細胞が血液を介して転移する血行性転移というタイプになります。
リンパ行性転移と血行性転移は別々のルートで、それぞれ独自に進行します。リンパ節転移が生じたことによって血行性転移が起きやすくなるというわけではありません。
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だから、リンパ節転移が起きているのだから次にくるのは遠隔転移だ!と考えるのも少し違います。リンパ節転移自体は遠隔転移の可能性を高めることも低めることもないといいます。ただし、順序としてはリンパ節転移が先にきて、遠隔転移はずっとあとになってからであるのは事実。また、リンパ節転移はあるが遠隔転移はない、という人は大勢いても、リンパ節転移なしで遠隔転移だけある、という人はほとんどいません。
何がいいたいかというと、リンパ節転移は遠隔転移に先行して生じるのは確かだけれど、だからといってリンパ節転移によって遠隔転移が起きやすくなるわけではないということ。
ですから、小林麻央さんの乳がんが脇に転移していたとしても、「もう末期なんだ!」と思うのは当然間違っていますし、また、「次は全身に転移してしまうのでは?」と考えるのも違いますよね。
仮にリンパ節転移が確定したとしても、この段階では単にステージ1でないことが判明しただけです。
乳がんにおいてはリンパ節転移を伴うステージ2も早期がんに分類されることを思い起こし、悲観しすぎないようにしたいものです。